地球温暖化やエネルギー価格不安定化が進み、カナダでの住宅産業も再び省エネルギー住宅に専念する建設業者が多くなっている。また省エネルギーを超えてネットゼロエネルギー住宅を目指す業者も少なくはない。私の住んでいるカナダ首都オタワ市にもそんな業者がいた。
建設業者はミント社というオタワでは最も大きい建設ディベロッパーとして知られている。彼らが建設したネットゼロエネルギー住宅を訪ねてみた。いくつかの特徴を紹介してみたい。
グリーンコンセント:この住宅には所々にグリーンコンセントが設置されている、そしてそのコンセントに接続されたスイッチが壁にある。壁のスイッチをオフにするとこのグリーン色のコンセントがオフになるという事だ。最近の家庭では大型液晶テレビやDVDなどの数多くの家電が存在している。寝る前にテレビを消すのだがそれがコンセントにつながっている限りスタンドバイ消費電力というがごくわずかな電力が消費されているのだ。冷蔵庫や目覚まし時計などは別だが、テレビ、DVD、コードレス電話(充電式)など数多くの家電はこのグリーンコンセントに接続して壁のスイッチで必要ないときはコンセントから抜いた状態にしてしまうという事。
蛍光灯型ランプ:2階建て、延べ面積190平米とカナダでは一般的なサイズの住宅だ。30個ある照明も全て蛍光灯型ランプを使用している。それにより年間250ドル照明にかかるランニングコストも150ドルまで削減できるらしい。
太陽光発電パネル:この住宅を一目見て目立つ所はこの太陽光発電パネルだろう。6.2kwの太陽光発電パネルが南方位の屋根に設置されている。ここオンタリオ州ではやく1キロワット当たりの電気料が2.5円だが、なんと3倍以上の8円で売電できる。うまく設計するとネットゼロというよりも売電で設けてしまう事だって可能だ。
竹の素材を利用した仕上げ材:オークやメープルの無垢材は魅力的だが、竹という素材にも注目を。無垢材として使われるオークやメープルは収穫するまで40年〜60年かかると言われている。しかし、竹はご存知のように雑草にように生い茂る。収穫まで3年〜5年程度だ。そんな竹をキャビネットやフローリングに使用している。デザインも近代的でおしゃれ。
粘板岩を利用:粘板岩(ねんばんがん)という蓄熱性の高い素材を床材につかっている。パッシブソーラーという技術で窓からの太陽熱をこの床材に日中に照り当るように設計されて、夕方ころから放熱させるしくみだ。もちろん、夏期にはオーバーヒートしないようにおおきな庇を使う事により日陰をつくる。
もう、高気密・高断熱だけではいけない。上記のようなこまなか事においても気を使わなければゼロエネルギーは達成できないのであろう
この住宅のホームページはこちら:ミント社ネットゼロエネルギー住宅
(若林 修)
